画像転載元:富山市公式観光サイトTOYAMA NET
陽進堂はじめ、薬で有名な富山ですが、今回は万病の薬とも言われる水に関する観光地をご紹介していきます。
富山の石倉町の川べりにある延命地蔵の御手洗い水は、古くから難病に効くと言われており全国から多くの人が訪れる場所です。
観光スポットの1つともなっており、非常に霊験あらたかな場所となっていることから、現在でも全国各地から多くの人その水を求めて訪れます。
この延命地蔵の水が有名になった背景は、江戸時代安政の時に発生した大地震でした。
この地震が起きた際に近隣の常願寺川が氾濫し濁流が押し寄せたため、この付近で疫病が大流行したという記録が残っています。
薬の富山とはいえ、当時はまだ技術も発達しておらずまた薬というのが高価な時代でしたから、この疫病で多くの人が命を落としました。その際に川の中に沈んでいたおじぞうさまを引き上げ丁寧に奉ると、疫病がたちまちおさまったと言う言い伝えが残されています。
それ以来、延命地蔵の水は万病に効くと言われるようになったのです。
また単に病気に効くと言うだけでなく、非常に舌触りが良くすっきりと柔らかい飲み心地であるため、料理などにも適しているのが特徴です。ご飯を炊く際に使用するとふっくらと炊きあがると言われていたり、その他の料理に利用をしても美味しく出来上がると言う噂もあるため、この場所を訪れては水を持ち帰ると言う人も多いのです。
現在、水を持ち帰るのは無料となっており、それもまた多くの人に愛され、利用されている理由でしょう。
水と言えば思い浮かぶ方も多いと思いますが、延命地蔵の水は日本酒を作る際にも非常に適した性質となっています。これを利用した富美菊酒造の『延命地蔵尊名水仕込』は日本でも有数の名酒となっています。
延命地蔵の水は富山駅からも比較的近い場所にあるため、富山観光をする際にも訪れやすいスポットです。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。